ニュルブルクリンク

北米2連戦で信じられないような低迷振りを露呈したフェラーリだったが、ヨーロッパラウンドへ戻るとライコネンの連勝で本来のポテンシャルを取り戻したかに見えた。そして迎えたヨーロッパGP。予選でハミルトンが大工ラッシュを演じたためにここはフェラーリが絶対に勝たねばならないレースだった。しかし激しい雨による混沌とした決勝はライコネンリタイア、マッサは終盤にアロンソに抜かれて2位と決して満足のいく結果ではなかった。ポイントリーダーであるハミルトンがノーポイントに終わった以上、ここはフェラーリにとっては1-2フィニッシュは必至であったはずだ。それがこの結果ではどうにも頷けない。マクラーレンには熾烈なトップ争いという悩ましい問題が今後も続きそうだが、一方のフェラーリはレースを最後まで走れるマシンが必要かもしれない(これは去年までマクラーレンが抱えていた問題というのは何とも皮肉な話だ)。計算上はまだライコネンにもタイトルの可能性はあるが、そろそろフェラーリは一人のドライバーを勝たせる戦略スタンスを取るべき時期かもしれない。